Lonnie Johnson ロニー・ジョンソン

キース・リチャーズは、出会ったばかりのブライアン・ジョーンズのアパートに行った。
ブライアンの家にあったのは、椅子とレコードプレイヤーと何枚かのレコード。
それだけ。
ブライアンは、あるレコードを回し始める。
聴こえてきた音楽にぶったまげて、キースは尋ねる、
「誰やねん、これ」
「ロバート・ジョンソンさ」とブライアン。
「うんうん、ていうか、一緒に弾いてんのはどちらさん?」


ロバート・ジョンソンが一人で弾いてるギターを聴いて、
それが二本のギターで弾かれたものだと勘違いしたキース・リチャーズ。
ある界隈ではよく知られたエピソードだろう。
それほどジョンソンのギターが複雑に聴こえたということだ。
たしかに、R.ジョンソンは低音部と高音部のコントラストをつけることによって、
一本のギターから二つの「声」を引き出しているように思える。
それはリロイ・カーのピアノから影響を受けたものだとも言われている。
でも、R.ジョンソンのレコーディング(1936 or 1937)から遡ること約十年、
違うジョンソンさんがすでにスゴい録音を残していた。
ロニー・ジョンソンだ。
黎明期のブルース・ジャズにおいて大活躍したギタリスト/シンガーである彼は、
かのチャーリー・クリスチャンやジャンゴ・ラインハルトにも多大なインスピレーションを与えたと言われている。
デューク・エリントン、エディ・ラング、ルイ・アームストロングらとも共演してました。
そのロニー・ジョンソンの1928年の演奏がこれ↓

うわー、ぶっとぶわこれ。
キース・リチャーズはこの演奏を聴いてなかったんじゃないかと思う、R.ジョンソンを聴く前に。
聴いてたら、例のエピソードは無かったかもね。